
会社員として定年を迎えるとき、
役所や会社への手続きが数多く発生します。
同時に、これからのライフプランを考え、
安心してリタイアメントを迎えるための心構えを持つことが大切です。
ここでは、ファイナンシャルプランナーの視点から、
特に押さえておきたい3つのポイントを整理しました。
1. 公的年金と生活費を見通す
定年後の生活の柱となるのは、
公的年金です。
まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で
自分自身と配偶者の加入記録を確認しましょう。
年金は繰上げや繰下げで受給開始時期を調整できますが、
生活費とのバランスを考えることが欠かせません。
繰下げをすれば年金額は増えますが、そ
の間の生活費をどう賄うのかがポイントです。
また、退職金や預貯金を取り崩す時期と金額も含め、
ライフプランをシミュレーションしてみると安心感が高まります

2. 住宅ローン・保険の見直しをする
住宅ローンが残っている場合は、
退職時点での残高を確認し、
今後の返済計画を立てましょう。
退職金を使って繰上げ返済するケースもありますが、
団体信用生命保険(団信)に加入していると、
万一のときにローンが免除される仕組みもあります。
返済を続けるのか、繰上げ返済するのか、
家計全体を見ながら判断することが大切です。
また、生命保険は退職後に保障が変わることがあります。
会社の団体保険に加入している場合、
退職後も継続できるのかを確認しましょう。
あわせて、子どもの独立や夫婦の年齢を考慮し、
今後どれくらいの保障が必要なのかを試算しておくと無駄な保険料を減らせます。

3. 健康保険・税金・再就職の準備
退職後は健康保険の選択も重要です。
国民健康保険に加入するのか、
会社の健康保険を任意継続するのか、
あるいは家族の扶養に入るのか、
それぞれのメリット・デメリットを比較しましょう。
特に任意継続は退職後20日以内の手続きが必要なので要注意です。
また、退職金を一時金で受け取るのか、
年金として分割受給するのかで税金の負担は変わります。
退職後に再就職をしない場合は、
翌年の確定申告や住民税の支払い資金も準備しておきたいところです。
さらに、再就職や再雇用を希望する場合は、
雇用保険の基本手当(失業給付)の手続きが必要です。
期限のある手続きが多いため、
ライフプランと照らし合わせて優先順位をつけて対応することが、
安心して次のステージを迎えるコツといえるでしょう。
定年前後は、
これまでの働き方から生活スタイルが大きく変わる節目の時期です。
手続きに追われてしまうと不安ばかりが膨らんでしまいがちですが、
ひとつずつ整理しながら準備を進めれば安心感はぐっと高まります。
FPの視点から見ても、
早めの情報収集とライフプランのシミュレーションが、
定年後の暮らしを支える大切な土台になります。